ムシューのカトルカール 4
フルーツマセレの物語
マセレ(macérer)ってフランス語の調理法的言葉なんだけど、あまりメジャーな言葉じゃないかな。でもマリネ(marinée)というと「あ〜漬け込むことね」ってわかると思います。
そうなんです。マセレもマリネ同様「漬け込む」ことを意味しております。どうやら長期間、果物などを漬け込む時は「マセレ」と云うみたいです。
因みに僕が言葉として使っていたのはこんな感じです。
マリネ…主材料が何種類もある。
「魚や野菜をマリネ液(ソース)と一緒に漬け込む」
マセレ...1種類のみ。
「マセレ液(ソース)に漬け込む」
想像してください!
昔、むか〜しの人たちが美味しい果物の実を見つけては収穫していた姿を。
収穫した果物の実は日数が経つと腐敗したり、日光の光に当たっていたものは固くなってしまいます。
そんなある日、ふと固くなった果物をかじった人がいました。
「うんっ!?固いけど美味しいではないか!」
そこで水分登場です。
当時水不足のヨーロッパでは、水の代わりにワインやリキュールはとてもとても豊富にありました。
昔の人は固くなった果物をワインやリキュールでマセレしました。マセレした果物は、何日も何日も漬け込んでも美味しいので(酔わなかったのかな?)、人々は盛んに果物をマセレする様になりました。
後にマセレの調理法でオリジナルなマセレ液(ソース)を作る様になり、いろいろなマセレが誕生しました。
因みに僕のマセレのレシピは、基本ソースにいろいろ加えたものが100種類以上あります。まるで日本の浅漬けの様な仕上がりになる野菜のマセレもあります。現在僕はご飯が主食となっているので、野菜のマセレは日頃から5種類くらい冷蔵庫に入れています(何かの機会にマセレ発表会やりましょう)笑。
さて、それではムシュー特製のフルーツマセレのレシピです。
⑴イラン産ドライイチジク…直径1㎝ほどの可愛いまん丸なイチジクです。半分にカットすると想像どおりのイチジクの中身がギュッと詰まっております。日本のイチジクと同じ味わいなのです。大きさは、1/20程なのに。
⑵ラトビア産ドライクランベリー…さらに小さいまん丸クランベリーは直径7㎜程です。ラトビアとはソビエト連邦から独立した国です。森の中に川が流れベリー系の実には適した場所と解説されてました。クランベリーの中でもしっかり強調された味が気に入ってます。ラトビア国かぁ〜いつか云ってみたいな(笑)
⑶オーストラリア産オーガニックサンマスカットレーズン…中でも大粒なものを選んでいるそうです。有機栽培でしかもオイルコートをしていないので大自然そのまんま栄養だけ貰ってすくすくと育ったレーズンです。
⑷アメリカ産オーガニックミッドナイトビューティーレーズン…いかにもアメリカ人がつける様なネーミングですよね、日本で云うところの巨峰みたいなカルフォルニアワインにも使われています。同じ様にオイルコートをせずに有機栽培されています。柔らかい甘味で香りはプルーンの様な感じです。
⑸アメリカ産オーガニックデグレットデーツ…なつめやしの実です。大自然の中で天日干しされた小さなヤシの実は通常のヤシの実と同じ程濃密です。干し柿みたいな感じです。
⑹トルコ産オーガニックアプリコット…通常アプリコットは漂白剤や砂糖を加え均一な味と色を添加しておりますが、このアプリコットは無添加で有機栽培して自然にドライ化しております。果実の熟度により自然乾燥のため発酵臭が感じられますが、そもそもこれがアプリコットの味、香りそのものです。オレンジ色は一切見当たらない真っ黒な杏ですが非常に美味しいです。
以上の厳選された6種類のドライフルーツを例の定番のお酒グランマニエで30日間漬け込みます、マセレです。
途中フルーツがグランマニエを呑んでしまい、空気に触れる箇所が現れるので何度か揺らさない様に蓋を開けて点検しましょう。
※それぞれの容器に別々にマセレしてください。
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