ムシューのカトルカール 3

ナッツ3種類にグランマニエ、そして6種類のフルーツマセレ
合計10種類の素材を贅沢に使用!

それは昔の陣地取り大作戦が、いろいろな所で繰り広げられていた時代のお話。ある王様は自ら戦いの場へ向かう時、移動する台座のお尻の下に美味しい栄養たっぷりの保存食を隠して戦ったのだそうです。

「それってどんな食べ物だったんだろう?」

それは僕のカトルカール生地よりも多少硬めの、パイ生地の様な生地の中にアーモンドや胡桃や松の実、木の実、フルーツのリキュール漬けや砂糖漬けなどをたっぷりと混ぜ込み、詰め込んで焼いたお菓子の様な食べ物だったそうです。

戦いの場には、何と云っても栄養補給と満腹感が大事です!さらに敵を打ち負かす作戦戦術は頭を使うから、考えに考え抜くほど体は糖分が欲しくなる。長期間の保存も出来るその食べ物は、陣地取り大作戦に挑む王様にとって大変重宝したんだろうな〜と、ヨダレを垂らして想像していた僕がいました。

この時に思い巡らしたイマジネーションが、後に「ムシューのカトルカール」を創り出すインスピレーションとなったのです!

それではこれより「ムシューのカトルカール」に使われている合計10種類の素材の説明に、皆様をご案内致します。どうぞ想像の羽根を存分に広げて口福の世界を堪能してみてください。

⒈胡桃のロースト
塩や油を一切使用せずに仕上げた無添加のローストした胡桃を削る様にスライスしました。


⒉カシューナッツ
胡桃同様に、塩や油を一切使用せず、無添加のカシューナッツを削る様にスライスしました。


⒊アーモンド
同様に、塩や油を一切使用せず、無添加のアーモンドスライス後にローストして仕上げました。

※この3種類のナッツはカトルカールのサクサク感と香ばしい香りを引き出してくれる重要な役目してくれてます。

僕の造るお菓子の定番洋酒
グランマニエ

⒋グランマニエ
僕はフランスのお菓子やデザートには必ずと云っていい程にリキュールを加えています。時には程よい香りや照り、味といろいろなところでこっそり手助けしてくれているのがリキュールだ。(そういえば、フランスのお菓子やデザートは小さい子供用にも容赦無く加えられていた記憶があるな〜(笑))

そして、僕が教わったデザートやお菓子には…「えっ?」と云うほどの量のリキュールが使われる。でも〜これがまたいい味出しているんだよね〜。時には煮詰めて香りだけをエッセンスの様に使う場合もあったりして、いろいろな種類の仕込みをすると終わった頃には程よく酔っていた気がする(笑)

さて、沢山あるお酒の中でも、僕は2種類のお酒しか使わない。一つはポワールウイリアムという洋梨のお酒。でも殆どがグランマニエ(オレンジのお酒)です。なぜなら、それはもう香り立ちから味までお菓子やデザートの様な甘いものには欠かせない大好きなお酒だからです。かと云って甘さを抑えたお菓子にも、品のある抜群の主張をしてくるような憎めない可愛いお酒です。100年記念ボトルとかいろいろな記念ボトルもありますので目で見ても楽しませてくれますね。もっともっと知りたい方は「グランマニエ」で検索してネットの世界で想像を膨らませてください、きっと口福の世界が待っているかと。

次回は、フルーツマセレの物語

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